2016年4月18日
暑くて、寒い日本に適した家づくり。答えは、「ソーラーサーキットの家」にあります。
私たちが住む日本列島は、四季の気温差に加え、多雨多湿。家づくりには、たいへん厳しい環境です。そのような中で快適な住みごこちを確保するには、暑さにも寒さにも湿気にも強い家が求められます。つまり、断熱性と通気性という矛盾した性能を両立させる、ということ。私たちは、この難題を「外断熱」と「二重通気」という二つの技術を合わせることで解決しました。約20年前のことです。その結果、まるで家が衣替えをするように、夏さわやかで、冬あたたかい理想の家が誕生しました。この家を私たちは「ソーラーサーキットの家」と呼んでいます。
住みごこちを追及し続けたら、「外断熱・二重通気工法」に出会いました。
「ソーラーサーキット」は、「外断熱」と「二重通気」を組み合わせた、独自に開発された技術です。「外断熱」とは、家全体を断熱材で包むことで躯体の断熱性能を高める、冬季に適した技術です。一方、「二重通気」は、躯体の中に設けた二重の通気層を使って気流をつくることで室内の熱や湿気を調節する、夏季に適した技術。つまり、二つを組み合わせることで、夏も冬も季節を問わずいつでも快適な住みごこちが実現できる、と考えました。
夏は開く。冬は閉じる。自然の恵みが家の中をここちよく整えてくれる。
二つの技術を融合させた時、大切な役割をはたすのが、床下と小屋裏にそれぞれ設けた開閉ダンパーです。このダンパーを開けたり閉めたりすることで、室温や湿度を調節します。たとえば夏なら、さわやかな空気が流れ込むようにダンパーを開く。冬なら、あたたかい熱が家の中から逃げないようにダンパーを閉める、といった具合です。太陽光や風など、自然のエネルギーを利用した技術なので、肌にも心にも気持ちよく、また省エネの効果も期待できます。
二つの通気層が室内環境をゆるやかに調整。夏の寝苦しい夜も、朝までさわやか。
二重通気は、躯体を外装材、断熱材、内装材で三重に包み、ぞれぞれ間にインナーサーキット(内側)とアウターサーキット(外側)と呼ばれる二つの気流の通り道(通気層)を設ける工夫。室内の暑気や湿気を外へ逃がすことでさわやかな室内環境をつくります。